地すべり及び斜面の計測
地盤伸縮計
地表の不安定土塊が時間の経過とともに変化する状況を監視する目的で設置されます。
時間当たりの変位速度で警報を発令することもあります。
孔内傾斜計
ボーリング孔に設置したアルミガイド管に傾斜計を挿入して、傾斜角を測定する計測器です。
傾斜角から水平変位を算出します。
傾斜プローブを挿入して50cmごとに引き上げて計測する方法と、傾斜計を多段式に設置して自動で計測する方法があります。
H28阿蘇大橋付近崩壊部
地震7日後から2次災害防止のために崩壊頂部や周辺部に伸縮計やひずみ計、カメラ等を設置し、Web計測システムを構築しました。
パイプひずみ計
ボーリング孔に1.0mピッチでひずみゲージを貼り付けた塩ビ管を埋設する。曲げひずみが発生する深度からすべり面を推定します。
ひずみの累積変動量から地すべりの変動形態を判定します。
地表面傾斜計
地盤傾斜計ともいいます。水管式の傾斜計に代わって電気式(ひずみゲージタイプや差動トランス型)の傾斜計が主体となってます。
地表に設置すると温度の影響が大きいため、表土の下に埋設して温度影響を少なくするよう工夫しています。
地下水位計
地すべりや斜面の変動は地下水位と大きな関係があります。ボーリング孔内に設置した水位計は、静水圧から水位に換算します。
計測基地局や警報装置
上記の計器はそれぞれのロガーにデータを蓄積し手動にてデータを回収する方法が多かった。近年はそれぞれの計器をネットワークで接続し、通信基地にデータを集約してパケット通信器にてサーバーにデータを送りWeb計測を行うケースが一般化しているようです。また現場やサーバーからサイレンや回転灯の警報信号を発令したり、警報メールを出力することも可能です。
設置例
地盤伸縮計
パイプひずみ計のロガー設置
多段式傾斜計(2軸)
パケット通信と警報装置
水位計計測
Webカメラ
H28大分自動車道 背景は由布岳
H17宮崎自動車道 上長野地区
五ケ山ダム原石山調査観測 Web計測システム測点配置図
小石原川ダム伸縮計荷重計Web計測